臨床開発その他

看護師の転職にCRCをおすすめしたい5つの理由

CRC(治験コーディネーター)という職業をご存知ですか?

ここでは、治験を実施するうえで欠かせないCRCのお仕事について紹介します。

夜勤、残業、責任の重さ、先輩との関係。

やりがいのある仕事であるものの、多くの看護師さんが「辞めたい」という気持ちを持つのも事実です。

ここでは、看護師資格を活かしたお仕事として、CRC(治験コーディネーター)をご紹介します。

看護師の資格を活かせる「治験コーディネーター」

CRC(Clinical Research Coordinator; 治験コーディネーター)は、医療機関での治験・臨床研究をサポートするお仕事です。

治験を実施している病院で勤務されていれば、「臨床研究部門」などを耳にしたことがある方もいらっしゃることでしょう。

CRCは基本的に、治験を担当する医師のサポートをします。

業務をどの範囲まで行うかは、それぞれの病院や治験の契約によって異なりますが、患者さんへの説明補助、来院スケジュールの調整、データ入力、治験依頼者への対応などが主な業務です。

また、CRCとしての働き方には院内CRCSMOのCRCの2種類があります。

院内CRCとして働く

病院でCRCとして勤務する場合、院内で「臨床研究部門」に所属します。

そういった病院では、看護師だけでなく薬剤師、臨床検査技師の方もCRCとして勤務しており、院内CRCと呼ばれます。

病院によっては「臨床研究支援センター」「臨床試験部門」など様々です。

院内CRCの募集は、病院やセンターのHPで直接探すか、求人サイトから探せます。

SMOのCRCとして働く

一方、病院ではなく一般企業のSMO(Site Management Organization; 治験実施施設支援機関)に所属する働き方もあります。

仕事内容は院内CRCと同様ですが、SMOと病院の契約により制限があります。

特に院内CRCとの大きな違いは、その病院に所属していないため「医療行為ができない」という点。

医療行為ができないことについては、この後もう少し詳しくご説明します。

SMOには大手企業~各地方にも地域に根付いたSMOも数多く存在します。

近年では企業合併も進み大きな会社が増えている業界です。

同時に、CRCの需要もまだまだ伸びている売り手市場です。

CRCをおすすめしたい5つの理由

ではなぜCRCが看護師さんの転職先としておすすめなのか、その理由をこれからご紹介していきます。

1. 夜勤がない

まず、何といっても夜勤がないこと。
これはけっこう大きいですよね。

CRCさんの主な仕事は治験に来る患者さんへの対応と、定期的にデータや資料を確認しに来るCRAへの対応、それに付随する書類やデータの対応です。

診療開始時間が早い医療機関では早くから病院に行く必要がありますが、対応がない日はその分早く帰ったり、比較的自分のペースで動けます。

2. 患者さんと接することができる


CRCも病院の看護師と同じように患者さんと接する機会が多いです。

長い治験では担当の患者さんの経過をずっと見ることもあります。
私が知っている治験では、3年間同じ患者さんを担当されたという方もいます。

看護師のやりがいである患者さんの健康に寄り添うことは、CRCの仕事でも同様です。

3. SMOのCRCならいろいろな病院を経験できる

院内CRCもSMOのCRCも、同じ病院で複数の治験を担当するパターンが多いです。

所属する会社によっては複数の病院を担当することも多く、ひとつの病院だけでなく近隣の病院も掛け持ちすることがあります。

「ここ苦手だな」という病院もあれば「ここは癒し」という病院もあるとか。
ひとつの場所にずっといるのが苦手な方や、いろいろな病院を見てみたい方に向いている仕事です。

もちろん同じ病院を専門に扱うSMOもありますので、探す場合は求人サイトのアドバイザーに確認してみてくださいね。

4. 全国に働き口がある

看護師さんも勤務地を問わず働けるまさに「手に職」ですが、CRCも全国で働くことができます。

というのも、勤務先が治験を行っている病院やクリニックなどの医療機関だからです。

その病院で看護師を募集していなくても、治験を実施している病院であればSMOからCRCとして派遣される可能性があります。

SMOの支社や事業所は全国にありますし、北海道や九州など地方に特化したSMOもあります。

住んでいる場所の近くで働けるというのもCRCのメリットです。

5. SMOでは他の仕事にも挑戦できる

さらに、私が知っている企業では、グループ会社の中でCRCからさらに別の仕事を目指すこともできます。

SMOの中には「SMA」という、治験の事務仕事の面で病院を支援する仕事もあります。

その部門に移ることも可能ですし、グループ会社にCRO(臨床開発受託機関)を持っているような大きな企業であれば、CRA(臨床開発モニター)に挑戦することも可能です。

もちろんすべての会社がそうではありませんので、求人サイトのアドバイザーに確認するとよいでしょう。

看護師からCRCに転職するマイナスな点

次に、看護師からCRCに転職することでデメリットとなる点について、知っておいた方がいいことをご紹介します。

SMOのCRCは医療行為ができない

SMO(治験実施施設支援機関)のCRCは、派遣法により医療行為ができません

せっかく看護資格を持っているのに医療行為ができないなんてもどかしい…という方は、病院で募集している院内CRCに応募するといいでしょう。

院内CRCとして働く場合には医療行為が可能です。

お給料が看護師より低い

給与については看護師よりも低いです。

ですが、これは「夜勤がないから」というのが大きな理由。

看護師さんの収入の上乗せ部分は夜勤手当が占めている場合が多く、夜勤なしのお給料で考えるとそれほど差は大きくないでしょう。

また、SMOのCRCは、看護資格があると資格手当が付く会社が多いです。

これも会社によってピンキリなこともあるので、給与や賞与、手当てなどの給与形態についてはしっかりエージェントさんに確認することをおすすめします!

いつでも患者さんから連絡が来る可能性がある

何かあったり治験に参加していて不安なことがある場合は、第一線のコンタクトパーソンであるCRCさんが連絡を受けることになります。

病院勤務の看護師であれば直接患者さんから連絡が来るということはあまりないと思います。

「いつ連絡が来るかも分からない…」というのが気になってしまう方には向かないかもしれません。

知り合いの超ベテランCRCは患者さんに「電話取れなかったらごめんなさいね~」と伝えておいて、気楽に構えていたそうですよ。

最近ではCRCのこういった負担を減らすために夜間休日対応をしてくれるコールセンターを立ち上げているSMOもあります。

「24時間連絡が来る可能性があると気が休まらないわ~」という方はそういったサポートの有無も確認しておくといいですね。

CRCの仕事もやりがいがある

治験という医薬品開発の最先端の場で働くCRCはやりがいも大きい仕事です。

自分が関わっていた医薬品が承認され新たに医療現場で使われているのを見ると、患者さんが新薬を使えることになったことがうれしく、誇らしい気持ちにもなります。

医療のスペシャリストであり、医師・患者さんとのコミュニケーションにも長けている看護師さん。

ぜひCRCとしても活躍していただきたいです。

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看護師からCRCへの転職は病院の求人へ応募するより少し特殊。

求人サイトのアドバイザーに条件や応募のコツを教えてもらうといいですよ。

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医療関係の業界で転職しつつ働くこと9年以上。 医療・製薬系のお仕事や治験についての情報を発信しています。
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